ダイヤ財団新書31 定年後、第三の居場所とは -建築学と社会学から考える- 2011.3発行

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本書は、公益財団法人 ダイヤ高齢社会研究財団が主催したシンポジウム(2010年11月6日開催)の講演録です。
血縁に基づく第一の居場所「家庭」、同僚や同級生といった組織的な枠に基づく第二の居場所「職場や学校」、個々の興味や関心に基く第三の居場所、これら三つの居場所の占める大きさはライフステージによって変化していきます。成人期は就職を機に職場が空間、時間、人間関係の全てにおいて主要な位置を占め、こうして迎えた退職は、職場という第二の円がそっくり無くなるのと同時に、職場中心の成人期に縮小してしまった第三の円を再構築することの難しさに直面し、第一の円の小ささを再確認する時期といえます。
第三の円がほとんど無いなかで、家庭に唯一の居場所を求めて配偶者の後をピッタリと張り付いて離れない、これが、企業人OBが「濡れ落ち葉」といわれる由縁です。
高齢期を考えるうえで、「第三の居場所」をいかに創り上げるかは重要な課題といえます。
ダイヤ高齢社会研究財団では、この定年退職後の「第三の居場所」の在り方を、建築学と社会学の視点から問いかけるシンポジウムを開催しました。
この場では、社会学的視点を持つ建築家 連健夫氏(有限会社 連健夫建築研究室・主宰)と建築学出身の社会学者 澤岡詩野(ダイヤ高齢社会研究財団・主任研究員)がタッグを組み、空間・時間・人間関係・活動など幅広いテーマから、居場所の在り方を提示しました。
後半では、福祉、健康づくり、コミュニティビジネス、まちづくりをキーワードして活動する現役・元企業人4名をパネリストにむかえて議論を行い、居場所創りの実践的なヒントを提言しました。
この4名に共通するのは、「住まいから離れた職場に通勤していたこと」そして「現役時代に仕事人間であったこと」でした。それぞれから語られた居場所創りのきっかけは、ご自身の興味・関心事を探し、分析するということでした。
そうして始めた活動では、自分の考えを伝える、自身の変化を楽しむということが、心地よい居場所創りにつながるポイントであることが明らかになりました。自分の関心や興味から始めた活動が、社会貢献につながり、廻りまわって地域に自分の居場所を創り上げている。
企業人OB・OGそれぞれがこのサイクルをもつことが、生きがいに満ちた超高齢社会を実現できる重要なポイントである。このことを多くの方にお伝えしたく、本書をまとめました。
ダイヤ財団新書31

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