ダイヤ財団新書34 都市コミュニティーを救うシニアの力 -プロダクティブ・エイジングの視点から- 2014.3発行

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本書は、公益財団法人 ダイヤ高齢社会研究財団が主催したシンポジウム(2013年11月12日開催)の講演録です。ダイヤ財団では、過去2回にわたり、企業退職者の居場所創りを大きなテーマにシンポジウムを開催してきました。
2010年には、職場という居場所から卒業する高齢期において、家庭・職場に続く第三の居場所を創り出すことの意味を再確認し、多様な居場所創りのきっかけについて発信を行いました(ダイヤ財団新書31)。
これを受けての2012年は、加齢に伴い身体能力の低下していく中で、最後まで居場所とそこでの役割を維持し続けることの重要性を提示しました(ダイヤ財団新書33)。
この第三弾として開催された本シンポジウムでは、シニアが居場所と役割を見出すことが、自身の健康や生きがいだけではなく、都市コミュニティの崩壊を食い止める力となるうることを提起しました。
前半は、高齢者の健康増進と地域社会への貢献という側面から、「プロダクティブ・エイジング」の考え方とその意味を説明した杉原陽子氏の基調講演が収録されています。「プロダクティブ・エイジング」とは、高齢者が増えると社会の負担が増えて困るといった悲観的な見方ではなく、「高齢者は世の中の役に立つ活動や意味のある社会貢献をしている生産的な存在である」ことを主張したアメリカの老年医学者バトラー博士が提示した言葉です。
杉原氏の講演では、豊富なデータと共に、就労やボランティア活動、家事労働といったプロダクティブな活動の継続がサクセスフルエイジィング(幸福な老い)の重要な要素となっていることが語られました。同時に、超高齢社会のなかで、高齢者が地域を支える担い手とならなければコミュニティが崩壊していく危険性、シニアのボランティア活動がコミュニティ再建のポイントになっていることが論じられました。
これを受けた後半では、信用金庫(多摩信用金庫)、NPO(ワーカーズわくわく)、自治体(三鷹市の地域ケアネットワーク)という異なる立場から、シニアのプロダクティブな活動を促進する仕組みづくりに取り組む三名を加え、活発な意見交換が行われました。ここでは、地域の課題や特性に応じたプラットホームの在り方が見出されたのと同時に、コミュニティを救う担い手として、高齢者自身の価値観を変換していく必要性が再確認されました。
本書は、超高齢社会を生きるすべての人々に有用なヒントを提示するものといえます。
ダイヤ財団新書34

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